鍼灸師 鍼灸師さんが整体を習得する意味 2022.01.12 鍼灸師さんが当校で整体を学び成功した事例をご紹介いたします。 30歳を過ぎて鍼灸専科を卒業した方の現状 専門学校に通っている時は「こんな治療がしたい」、「こんな鍼灸師になりたい」と夢を持って学業に励んでいたと思います。しかし、卒業後3年経って、何人の同級生が鍼灸師として活躍していますか? 私の周りでは、若い方は鍼灸接骨院などに就職して活躍している事が多いのですが、社会人経験も豊富な30歳を過ぎた方は鍼灸師として働いていることが少ない現状にあります。鍼灸師を3年以内に辞めて、違う業種に転職する方がとても多いのです。 開業ではなく就職して鍼灸師として働いた時、学校で習ってきた東洋医学的鍼灸治療が接骨院ではなかなかできないという現実、そして勉強してきた時間に対して給料があまりにも安いという現実を知ることになります。これが離職率の高い理由に挙げられます。 鍼灸師は職業です 専科卒の方に伺います。学校に通っている時に忘れがちな事はありませんでしたか? 私は考えます。それは“鍼灸師は職業”という事です。 職業である以上、勉強したことを実際に患者に治療し対価を得られる職場を見つける事、見つけられなければ開業しなければならず、その開業について勉強して準備しなければなりません。お金も必要です。これが鍼灸師を職業にするという事なのです。専門学校では教えてもらえません。 鍼灸師を職業にすることは、理想を掲げて勉強した大人にはハードルが高いのかもしれません。 鍼灸専科の卒業生の就職先 専科卒の方の就職先は整骨院・接骨院が多いのが現状です。もしくは美容鍼専門、最近では少しですが、不妊治療専門の鍼灸院の就職先も増えてきました。その分野をやりたい方ならよいのですが、総合的な東洋医学的鍼灸治療をやりたい方は就職先がとても少ないです。30歳を過ぎるとさらに就職が難しくなります。 ★総合的な東洋医学的鍼灸治療をやりたい方は就職先がとても少ない 整骨院・接骨院は西洋医学ですね。 西洋医学の整骨院の治療法が東洋医学的な鍼灸治療とリンクする事は難しいのです。そもそもです。なんの為に鍼灸専科を卒業したのですか? 整骨院でのマッサージを学校で習いましたか?整骨院で働く予定で授業を受けましたか?どうして柔道整復師を選ばなかったのですか? 就職先での理想と現実 学校で習った鍼灸治療がしたいだけなのに、就職の段階で理想と現実の間で悩むことになります。整骨院に就職したら柔道整復師の方が圧倒的に立場が上です。 当然です。整骨院なのですから。整骨院に就職したら鍼灸師は柔整師の下で指示を受けなければなりません。 若い方なら社会人経験もないので現状を受け入れる事は可能かもしれませんが、30歳を過ぎた方はどうでしょう。自分がやりたいと思った事が何もできず、0からのスタートで20歳くらいの同僚と一緒に柔整師の下で働かなければなりません。 鍼灸専科に通う前に、現状を踏まえたもう少し先の未来をよく考えるべきだったのではないでしょうか。そして、どうして整骨院ではなく働きたいと思える鍼灸院の求人が少ないのかを考えてみてはどうでしょうか? ★現状を踏まえたもう少し先の未来をよく考えるべき 一般の方の鍼治療のイメージ わたしたち鍼灸師は、3年間の鍼治療を受けながら勉強してきましたから、鍼治療に対してなんの抵抗もありません。しかし一般の方はどうでしょうか? 「鍼治療は怖い・痛そう」これが世間の声です。 鍼灸とマッサージ経験者の比率 鍼灸治療を受けたことがある人は日本の全人口の5%です。マッサージは30%と言われています。 その5パーセントの患者さんを10万人以上の鍼灸師で取り合っているのが今の現状です。また、毎年数千人の新たな鍼灸師が誕生している事も忘れてはならない実状です。 鍼灸治療自体は素晴らしいものです。そこは絶対に揺るぎません。ですが未経験の人は怖いのです。怖いから受けたくないという世間の声、これが紛れもない真実です。 この怖い・痛そうという鍼灸へのイメージに対する高いハードルを越えて、5パーセントの鍼灸受療率を少しでも上げていく事、これが今後の鍼灸業界の課題であることは間違いありません。 鍼灸専門学校の目的 もし、あなたが鍼灸の専門学校に入学を検討しているのなら、入る前にこの問題を聞いてみてはどうでしょうか。 なぜ、鍼灸受療率が上がらないのですか? 受療率を上げる努力はどんなことをしてますか? 受療率があがらないのに鍼灸師が増え続けるのはなぜですか? 先生はとても困るでしょう。なぜならそんなことを考えて仕事はしていません。専門学校の先生は全てサラリーマンだからです。 鍼灸師の新たなるステージ 専門学校に通っている時は鍼灸治療受療率の現状を置き去りにして理想を追い求め過ぎています。鍼灸師は研究家ではありません。接客業です。職業なんです。世間のニーズに答えなくては職業として成り立ちません。 鍼治療を受けたことがある人は全人口の5パーセントいう現実をしっかり受け止め考えていく事が重要です。夢や理想ばかりが先走り、現状を見失ってはいけません。鍼灸治療受療率の底上げ、これこそが鍼灸師が取り組むべき問題です。 そこに整体法を取り入れる要素があります。 まずは整体でいつもの先生になりましょう。 整体を受ける方は沢山います。 まずは整体のお客さんにたいしていつもの先生になるのです。 いつもの先生になる事が最重要です。 世間に受け入れやすい整体法でいつもの先生になる事で、どうしてもほぐれない部位に対して、「一度鍼治療をしてみませんか?」と促します。鍼灸治療が怖いと思っていて一度も受けたことがない方も、「先生が言うなら」という事で鍼灸治療への最初の一歩を踏み出させることができます。 整体法を駆使して鍼灸治療の底上げをしていく事が鍼灸師の未来に繋がります。 当校の整体は東洋医学に適しています。 校長の伊藤自身が鍼灸治療の底上げに成功しております。 いつもの先生になっていたので、鍼灸治療への移行がとてもスムーズでした。当校の整体法が鍼灸師にとって大きな武器になる事は間違いない事ですが、やるかやらないかはその鍼灸師の意思のみです。 自分のやりたい治療を確立するには 自分のやりたい治療を確立するには独立開業が一番早いでしょう。当校は鍼灸治療院の経営もしており、成功例の鍼灸院もございます。 現実的なアドバイスが出来ます。開業の相談について費用は一切かかりませんので、うまく当校を利用してください。 成功事例 NAU鍼灸院の星畑先生 NAU鍼灸院を営む 星畑先生から鍼灸師の皆様へ はじめまして。NAU鍼灸院院長の星畑裕子と申します。 代表の伊藤先生よりこのような発言の機会を頂き、私の経験が鍼灸師の皆様に少しでも参考になるのならばと思い、若輩でおこがましい気持ちではありますがお伝えさせていただきます。 私は鍼灸専科を卒業し、鍼灸整骨院での勤務を経て、卒業後約一年半で現在の鍼灸院を開院しました。 初めての開業に不安がいっぱいでしたが、私は元々エステティシャンで、15年以上の経験と私がどこに行こうと通って下さる患者様がいました。 鍼灸師としては経験不足ですが、家賃くらいはなんとかなる、始めてみなければいつまでも経験不足なままだと思い、思い切って開業してみました。今も日々治療させて頂きながら、わからない事や反省勉強の毎日ですが、思う事があります。それは、「鍼灸以外の手技があってよかった」です。 専門学校では、鍼を打つ前に前揉捻をすること、と習います。それはもちろん行いますが、鍼を打つ前に患者様のどの筋肉が張っていて症状が出ているのか、神経を圧迫している原因は何なのかを確認するために、徒手検査以外に私はマッサージをすることが多いです。 そして必要ならばストレッチもしてある程度筋肉をほぐしてから鍼や灸を施術することにしています。そうする事で、的確な部位に刺鍼や施灸をすることができ、鍼の本数や太さも減る事になり、患者様への負担が減るからです。 また、患者様自身も、痛みやしびれの軽減、可動域の向上を実感しやすくなります。初めて鍼灸を受ける方の緊張軽減にも繋がると感じています。 マッサージなどの整体によって体と気持ちをほぐし、鍼灸の効果を出しやすくするためにも自身の手技の数を増やすのは必要な事だと思います。 また、施術メニューに関しても、鍼灸以外の選択肢を増やすことにより、より多くの患者様に対応することができます。 鍼灸が怖い方にはマッサージ、美容目的の方には美容鍼とフェイシャルエステ、お年寄りには鍼灸と筋力トレーニングなど手技が増えると提供できることが増えるのです。鍼灸の知識と経験を増やす事はもちろんの事ですが、来て下さる患者様の為にも出来る幅を広げることは必要ではないでしょうか? お陰様で、当鍼灸院は2ヵ月の赤ちゃんから90代の方まで幅広い世代の患者様にご来院いただいています。一人で家賃も払えますし、日々の生活も営めております。コロナ禍でも売上が減る事はありませんでした。 皆様は今現在、鍼灸師として活躍されているかとは思いますが、何か迷いがある方、新しい事を始めてみたい方は、整体を始めるという選択もありではないでしょうか?私は患者様の為にも、自身の経営の為にも整体マッサージ、エステなど鍼灸以外に出来る事があって良かった…と感じています。 私の現状が少しでも参考になりましたら嬉しいです。 NAU鍼灸院院長 星畑裕子 NAU鍼灸院の店舗情報 新宿区神楽坂6丁目73 メゾン・ド・ガーデニア102号 ●最寄駅 神楽坂駅(徒歩2分)、牛込神楽坂駅(徒歩3分) NAU鍼灸院のホームページ Tweet Share Hatena Pin it 26年間会社勤めをしていたサラリーマン